7月B例会『この空の花―長岡花火物語』は如何でしたでしょうか?
この作品はこれまでも例会候補として度々上がってきてはいたのですが、上映時間2時間40分というのがネックとなり今までは選定から外されてきました。
しかし北九州未上映で大林監督渾身のこの作品をどうしても上映したいという強い思いから、例外的に選択例会という提案でなんとか上映にこぎつけた次第です。
ただ上映時間の方はクリアになったとしても、今まで以上に大林ワールド全開なこの作品が会員のみなさんに受け入れられるか心配でした。
一部の方には生涯忘れることができないほどの感動を与えることができるとの確信はありましたが、また一方で一部の方には拒否反応すら与えるのではとの危惧もありました。
ところがコロナでたった一日の上映だったにも関わらず参加率は40%を超え、アンケートでも「大変良かった」と「良かった」で合わせて89%にもなったのには正直驚きました。ひとくち感想でも熱い思いの文を多く頂き、例会にできて本当に良かったと思っています。
私は最初にこの映画を観た時涙が止まりませんでしたが、自分が何故泣いているのか理由が分かりませんでした。しかし今回見返してみて理由が少し分かった気がします。
この映画の主人公の「花」は1年と半年しかこの世界に生きることができませんでした。そんな彼女が「戦争にはまだ間に合う」というメッセージを携えて18歳の少女となって現代に蘇ってきます。
平和の使者のように力強い彼女ですが、「わたしも失恋とかしてみたかったな・・」と本音を言う時、一度の恋の経験もなく死んでいった彼女が本当に不憫に思われたのでした。そしてそういった子どもたちはあの戦争中にはいっぱいいたのだと気付かされたのです。
集団的自衛権、そして憲法改正と本当にこの国は戦争ができる国へと向かっているようです。
戦争にはまだ間に合いますよね?