20151113

『君が生きた証』



 音楽、特にロック好きな方は必見!
 今回は2014年制作のアメリカ映画「君が生きた証」をご紹介します。
 この映画は、大学構内での銃乱射事件によって一人息子を失った父親が、息子が生前に作っていた曲を、自らバンドを結成して演奏していくといったストーリーです。
 こうやって書くとすごく感動的な話だと思われるでしょうが、この映画、そんな単純ではありません。
 終盤である事実が明らかになるのですが、それによって今まで見てきたものがひっくり返るような衝撃を受けることになるでしょう。
 しかしそれとは別にこの映画をお薦めしたい本当の理由は、楽曲、そしてバンド演奏の素晴らしさにあります。
 特にガレージで初めてバンドのメンバーが集まって練習する場面に注目して下さい。
 バンドをやったことがある人なら分ると思うのですが、例えばギターなりベースなりを部屋で一人練習している時は、ただ単にギターなりベースなりの音でしかない訳です。当たり前です。
 ところがスタジオなどに入ってみんなで音を合わせた瞬間、そこは単なる足し算などではない、本当に自分で演奏しているのかと疑うほどの、言葉では表せない体験を味わえる時があります。
 この映画はその化学反応が生まれる奇跡的な瞬間を見事にとらえています。
 この「君が生きた証」は残念ながら北九州では上映されませんでした。
 しかしこの原稿を書いている現時点で、北九州映画サークルの上映作品候補として最終選考に残っています。
 もし上映される運びとなりましたら、どなたでも当日券で観られますので、北九州映画サークルの例会に是非お気軽にお越し下さい。
 お待ちしております!





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