20180222

例会まとめ 『小さな園の大きな奇跡』



sono2





 1月例会は如何でしたでしょうか?この映画は2015年の福岡国際映画祭で上映され、観客による投票でNo1を獲得した作品です。私も会場でこの作品を観て、なんとか映サの例会にしたいと思っていましたが、配給会社が付かずに諦めていました。ところが東京の武蔵野館という一映画館が、この映画を上映したいという想いのみで自ら配給会社を立ち上げ、日本での上映が可能となりました。しかしソフト化もされておらず、ほとんどの人が未見のこの映画を代表者会議で推すために私は、「もしこの映画を観て感動しなかった人がいたら、私がお金を払い戻します」という禁じ手まで使い、例会に選ばれたという次第です。
 そして観てもらえば必ずや感動して頂けると確信はしていましたが、アンケート結果では「大変良かった」「良かった」が合わせて95%以上。参加率も65%以上(戸畑の昼の回では満席!)。ひとくち感想でも多くの称賛の意見を頂いて、想像を上回る反響にこの映画を例会にすることができて本当に良かったと思っています。
 この映画は確かにベタといえばベタな演出なのですが、何か映画という枠を超えた力を持っていると思います。それは、「本気な人が一人いれば、世界を変えることができる」と信じることができることです。実在のルイ園長は村人たちの心を動かし、廃校になる幼稚園を救いました。その話を知ったクワン監督は、この事実を香港の人たちに伝えるために、大変苦労して映画を完成させました。またこの映画を日本で上映させようと、武蔵野館は配給会社を作りました。私もなんとか映サの例会にしようとしました。
 こういったふうに、「何か自分もしたい」という想いがどんどん連鎖を起こしていく力を持った映画だと思います。この映画を観た皆さんからも、きっとまた更に連鎖は広がっていくことでしょう。





(北九州の泉 2018年3月号搭載)